突然ですが、皆さんは「鮎(アユ)」釣りと聞くと、どんなイメージを持ちますか?
長い竿、高価な道具、難しい友釣り、そして少し敷居が高い…
そんなイメージを持たれている方も多いのではないでしょうか。
しかし、ここ神戸や播磨エリアには、もっと手軽に、しかも海釣りのような感覚で楽しめる「子鮎(コアユ)釣り」というジャンルが存在します。
先日、この時期だけの風物詩である子鮎を求めて、神戸市内の都市河川へ行ってきました。
今回は、意外と知られていない身近なターゲット「子鮎」の釣り方から、思わずビールが進む絶品レシピまで、その魅力を余すところなくお伝えします。
まだ10cm前後の小さな魚体ですが、その美しさと美味しさは、まさに「清流の女王」。
読めばきっと、次の週末に川を覗きたくなるはずです!
狙う場所は?都市河川と遊漁券のルールについて
今回私が釣行したポイントは、なんと神戸市内を流れる都市河川です。
普段何気なく車で通り過ぎている橋の下、実はそこが絶好のフィッシングポイントだったりします。
なぜこんな場所にアユがいるの?
まず今回狙うのは、琵琶湖の「コアユ」のようにそもそも大きくならない種類ではなく、海から川へ遡上してきた「海産アユ」の幼魚です。
神戸市内を流れる河川は意外にも水質が良く、海との距離も近いため、春になると多くのアユが天然遡上してくるのです。
重要な「遊漁券」と「ルール」の話
ここが非常に重要なポイントですが、通常、アユ釣りには漁協が管理する河川での「遊漁券(鑑札)」が必要です。
これは放流事業や河川清掃の協力金としての側面があります。
しかし、今回訪れたような小規模な都市河川には、管轄する漁協が存在しないケースがあります。
- 漁協がない = 放流事業がない = 自然遡上のアユのみ
- 漁協がない = 遊漁券の購入が不要
という図式になります。
「タダで釣れるの!?」と驚かれるかもしれませんが、私が今回竿を出した場所も、遊漁券不要で楽しめるスポットです。
ただし、「都市河川ならどこでもOK」というわけではありません。
- 釣り禁止エリアではないか?(看板や兵庫県の公表情報を確認)
- 本当に漁協の管轄外か?(上流は管轄内、下流は管轄外というケースもあります)
- リール竿禁止などのローカルルールはないか?
これらを事前に確認することは、釣り人のマナーであり、私たち釣り人自身を守るためでもあります。
また、近隣住民の方への配慮(駐車場所や騒音)も徹底しましょう。
素晴らしいフィールドを未来に残すため、ご協力をお願いします。
タックル紹介|サビキ感覚でOK!専用竿は不要?
「アユ竿って何万円もするんでしょ?」
そんなイメージを持つひとが多いかもしれません。
いいえ、小鮎釣りにはそんな高価な道具は必要ありません。
全体のタックル構成は非常にシンプル。
海で行う「サビキ釣り」の川バージョン、とイメージしてください。

1. 竿(ロッド)
本格的な鮎の友釣りでは9mといった長竿を使いますが、小規模河川の小鮎釣りでは3.6m〜4.5m程度の万能竿(のべ竿)がベストです。
川幅に合わせて長さを選びますが、長すぎると頭上の木に引っかかるトラブルも。
私は安価な渓流竿を使用していますが、足場が良ければハエ竿や、子供用の短いのべ竿でも十分楽しめます。
2. 仕掛けのキモ「ラセンおもり」と「ビーズ針」


ここがこの釣りの一番面白いところです。 仕掛けは市販の「小鮎用仕掛け」を使います。
- ラセンおもり: バネのような形状をしたおもり。ここにコマセ(寄せ餌)を練りつけます。
- 空針(からばり): 針には餌を付けません。その代わり、針のチモトに金色のビーズやパールが付いています。
「なぜ餌を付けないのに釣れるの?」
不思議ですよね。
これは、ラセンおもりからバラけたコマセを、アユが「苔(コケ)やプランクトンだ!」と勘違いして群がり、その狂乱の中でキラキラ光る針を餌と間違えてパクっとしてしまう習性を利用しています。
3. 撒き餌(コマセ)

私が絶大な信頼を寄せているのが、シラスを配合した練り餌です。
市販の「小鮎用マキエ」も売られていますが、手に入らない場合は以下のようなブレンドでも代用可能です。
- 釜揚げシラス(細かく刻む)
- パン粉
- 魚粉
これらを適度な硬さに練り込みます。
偏光グラス越しに川の中を見ていると、この白い煙幕に小鮎たちが狂ったように突っ込んでくるのが見えますよ(笑)。
これがサイトフィッシングの醍醐味でもあります!
子鮎と言えど侮るなかれ!強烈な引きを楽しむ
朝8時過ぎ、ポイントに到着。
川をのぞき込むと、先日からの雨で少し増水気味ですが、濁りはさほどありません。
「去年より少し魚影が薄いかな?」と一抹の不安を抱えつつ、準備を開始します。
ラセンおもりに餌を握り込み、流れの上流側へポイッ。
ウキが流れに乗ってツツーーっと下流へ流れていきます。
その時でした。
ピクッ、シュッ!
ウキが水中に消し込む明確なアタリ!
すかさず竿を立てると、手元に伝わるのは「ギュンギュン!」という小気味よい振動。
「お、重い!」 上がってきたのは、12cmほどの良型。
このサイズであっても、そこはやはり「清流の女王」。

コイ科の魚(オイカワやウグイ)とは一線を画す、スピード感のある走りを見せてくれます。
時には2連、3連と鯉のぼり状態で掛かることも。
こうなると、軟調子ののべ竿は満月のようにひん曲がります。
「大物か!?」と錯覚するほどの引き味は、大人でも夢中になってしまう面白さです。
日が昇り水温が上がってくると、活性はさらにアップ。
川底の石を見ると、アユが苔を食んだ跡(ハミ跡)がキラキラと光っています。
「餌釣り」という邪道(?)な釣り方ではありますが、こうして川の生命感を感じられるのは、釣り人の特権ですね。
将来、このアユたちがさらに成長し、友釣りのターゲットになることを想像しつつ、食べる分だけを確保して納竿としました。
コイツは少し大きめですが、これが子鮎です。
今年は結構育ちが良いみたいですね。
しかし子鮎と言えどさすがは鮎、遊泳力が高い魚種なので、掛かったときはギュンギュンとよく引きます。
複数匹掛かったときなんでどんな大物が掛かった?ってくらい竿がひん曲がります。
日が照ってくると、水温が上がってくるのかますます食いが良くなり、中にはキラキラと石を食んでいる鮎も見受けられました。
この鮎が盛期になると成長し、もちろん友釣りも楽しめます。
大きく育った鮎も釣りたいので、ほどほどで納竿し、大きく育ってもらいます!
本日の釣果|2時間で○○匹!
今回の釣行時間は、約2時間。
結果は、10cm〜15cmの小鮎が合計40匹弱でした!

例年、調子が良い時は100匹近く釣れることもあるので、やはり今年は遡上が少し遅れているか、個体数が少なめなのかもしれません。
それでも、短時間でこれだけ遊べれば大満足です。
釣れた中から、家族で食べる分の20匹ほどをキープし、残りの小さな個体は「大きくなれよ」とリリースしました。

必要な分だけを持ち帰る、これも自然の恵みを長く楽しむための大切なマナーですね。
子どもも大好き!下処理簡単&絶品「小鮎レシピ」
さて、釣りの後の楽しみと言えば「食」です。
子鮎は、釣って良し、食べて良しの素晴らしいターゲット。
特に「下処理が驚くほど簡単」なのが、主婦(主夫)アングラーには嬉しいポイントです。
小鮎の下処理に包丁は不要です。
- アユの腹を指で軽くつまむ
- お尻の方へ向かって「ムニュッ」と押し出す
- 出てきた内臓を引っ張って取る
これだけです! 子鮎は骨も柔らかいので、ウロコを取る必要も、骨を抜く必要もありません。
おすすめレシピ①:小鮎の唐揚げ

我が家の子供たち一番人気がこれ。
水気を拭き取った子鮎に、片栗粉をまぶして高温でカラッと揚げるだけ。
「サクッ、ジュワ〜」 頭から尻尾まで丸ごと食べられます。
身はふわふわで、ワカサギよりも肉厚でジューシー。
ほのかな内臓の苦味がアクセントになり、これがもう……ビールが止まりません!
子供たちはスナック菓子感覚でパクパク食べてくれます。
おすすめレシピ②:小鮎の天ぷら
少し上品に楽しむなら天ぷらがおすすめ。
大葉を巻いて揚げると、アユの香りと大葉の爽やかさがベストマッチ。
抹茶塩でいただくと、料亭の味に早変わりです。
大きく育ったアユの塩焼きも最高ですが、この時期だけの「繊細な旨味」を味わえるのは子鮎ならでは。
スーパーではなかなか出回らない食材を味わえるのも、釣り人の特権ですね。
まとめ:次の休日は「清流の女王」に会いに行こう!
今回は、神戸の都市河川で楽しむ「子鮎釣り」についてご紹介しました。
- 特別な道具は不要(のべ竿+市販仕掛け)
- 身近な川で、短時間で数釣りが楽しめる
- 食べて最高に美味しい
何より、新緑の季節に川のせせらぎを聞きながら糸を垂れる時間は、日頃のストレスを忘れさせてくれる最高の癒やしです。
ただし、文中でも触れましたが、「場所選び(遊漁券や禁止区域)」と「マナー(ゴミ持ち帰り、駐車配慮)」には十分ご注意ください。
地元の方々に迷惑をかけないよう心がけることが、来年も再来年もこの釣りを楽しむための唯一の方法です。
皆さんもぜひ、ルールを守って、美しき清流の女王と遊んでみてはいかがでしょうか?
きっと、その引きと味の虜になるはずですよ!
それでは、よい釣りを!
※本記事に関する免責事項
本記事は2023年時点の筆者の実体験に基づいています。
河川の遊漁規則や立ち入り禁止区域は変更になる可能性があります。
釣行の際は、必ず最新の情報を兵庫県や各自治体のホームページ、近隣の釣具店等でご確認ください。



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