夜風が肌寒くなり、クーラー不要の快適な夜が増えてきましたね。
日中はまだ夏の暑さが残りますが、海の中は確実に秋本番へとシフトしています。
秋といえばエギング。明石エリアでも連日多くのアングラーが竿を振っていますが、「最近、イカはいるのに抱かない」「周りは釣れているのに自分だけ釣れない」といった悩みを感じていませんか?
ハイシーズンに入ると、アオリイカも成長して賢くなり、簡単にはエギを抱いてくれなくなります。
いわゆる「スレた」状態です。
今回は、そんな激戦区・明石の海で、良型アオリイカを引きずり出すための「引き出し」を増やすための釣行記をお届けします。
キーとなるテクニックは「スラックジャーク」。
これさえ掴めば、沈黙していた海が変わるかもしれません。
私が体験した連発劇の一部始終と、その戦略を余すことなくシェアします。
【明石エギング】ハイシーズンの屏風ヶ浦海岸!潮目とマズメを読む
今回向かったのは、明石エリアでも知る人ぞ知る名ポイント「屏風ヶ浦海岸」。
砂浜から石畳の突堤が伸びるこのエリアは、潮通しが良く、ベイト(餌となる小魚)が寄りやすい一級ポイントです。
アクセスが少し特殊で駐車場からの移動距離もあるため、普段は比較的静かな場所ですが、やはり今はエギングハイシーズン。
現場に到着すると、予想通りズラリと並ぶ先行者の電気ウキやヘッドライトの明かり。
「これだけ人がいれば、プレッシャー(人為的な圧力)も相当高いだろうな…」と覚悟を決めつつ、空いているスペースへエントリーしました。
【当日の状況データ】
- 天候: 曇り時々晴れ、北風微風
- 潮汐: 中潮(満潮からの下げ始め)
この日の最大のチャンスタイムは、「満潮からの下げ始め」。
潮が動き出し、プランクトンやベイトフィッシュが流され始めるタイミングで、アオリイカの捕食スイッチが入る瞬間です。
北風が背中から優しく吹く絶好のコンディション。
波は穏やかですが、潮の香りが強く、海の中の生命感を感じさせます。
まずは安全確保のためライフジャケットの着用を確認し、足元の石畳に注意しながらキャストを開始しました。ここでの第一投目は、挨拶代わりの広範囲サーチです。
釣れない時間を打開する「エギローテーション」の思考法
エギングにおいて、最初の一手は情報を集めるための重要な作業です。
私がパイロットルアー(最初に投げるエギ)として選んだのは、信頼と実績のYAMASHITA エギ王K 2.5号「ムラムラチェリー」。
選んだのは視認性の高いケイムラ発光とピンクボディで、高活性なイカがいれば一撃で答えが出るからです。
セオリー通り、着底(ボトム)を取ってから、「パン!パン!」と鋭く2回シャクリを入れてテンションフォール。
ラインを通して手元に伝わる潮流の変化を探ります。
しかし、数投しても反応はなし。
「やはりハイシーズン、簡単にはいかないか」
ここで粘らず、すぐに手を打ちます。
次に選んだのは「ブルーポーション」。
ムラムラチェリーで見切られている可能性を考慮し、水馴染みの良いナチュラル系カラーへシフトしました。
クリアボディ特有の透過光で、警戒心の高いイカに違和感を与えずにアプローチする狙いです。
月明かりがうっすらと水面を照らす中、ブルーポーションが潮に馴染んでスゥーッと沈んでいくイメージを描きます。
しかし、これでも反応が得られません。
風向き、潮の重み、水深。
条件は悪くないはずなのに、なぜ抱かないのか?
ここで仮説を立てました。
「アピール不足か? それとも、動きが見切られているのか?」
夜の海では、エギのシルエットがはっきり出る「赤下地」が強いと言われます。
光量の少ない海中で、イカにしっかりとエギの存在を気づかせつつ、かつ抱かせのタイミングを作る必要がある。
そこで取り出したのが、切り札「軍艦グリーン(赤下地)」です。
そして、ここでエギを変えるだけでなく、「シャクリ方(アクション)」もガラリと変えることにしました。
警戒心を解く「スラックジャーク」徹底解説!夜の激戦区を制す技
エギを軍艦グリーンに変えた私が試みたのは、「スラックジャーク」というテクニックです。
通常のエギングでは「ビシッ!バシッ!」と糸を張りながら鋭くシャクり、エギを左右に大きくダートさせます。
これは高活性なイカには有効ですが、多くの釣り人に攻められ、スレて警戒心を持ったイカには逆効果になることがあります。
「またあの激しい動きか…」と見切られてしまうのです。
そこで有効なのがスラックジャークです。
- 糸ふけ(スラック)を利用する
キャスト後、着底させたら、あえてラインを張らずに少したるませます。 - 優しく弾く
竿を縦に煽り、たるんだラインを弾くようにシャクリます。 - 移動距離を抑える
エギは手前に大きく移動せず、その場でヒラを打つように上へ跳ね上がります。 - 漂わせる
その後、すぐにテンションを張らず、潮の流れに乗せてふわふわと漂わせるようにフォールさせます。
イメージは、「瀕死の小魚が潮に流されている様子」。
この「脱力感」と「移動距離の少なさ」が、警戒心の強いデカイカの捕食本能を強烈に刺激するのです。
特に屏風ヶ浦のような潮流のあるポイントでは、流れに乗せて(ドリフトさせて)イカの目の前にエギを送り込むこの手法が最強の武器になります。
軍艦グリーンをキャストし、糸ふけを意識しながら「トン、トン」と優しくシャクリ、潮に馴染ませる…。
すると、竿先に明確なアタリが出る前に、持っていたラインが「フッ」と重くなるような違和感を感じました。
「来た…!」
「軍艦グリーン」が最強な理由とは?再現性を高めるヒットパターン考察
違和感を感じた瞬間、慌ててアワセるのではなく、一瞬の間をおいてから鋭くフッキング!
「ズンッ!!」
これまでの沈黙が嘘のような重量感がロッド全体にのしかかります。
「ジジジッ…!」とドラグが鳴り、小気味よいジェット噴射が手元に伝わる。
この瞬間こそ、エギング中毒になる理由です。
慎重にやり取りをし、水面に姿を現したのは胴長19.5cmの良型アオリイカ。

この時期にしては納得のサイズ。
やはり、底付近をスラックジャークで丁寧に探ったのが正解でした。
なぜ「軍艦グリーン」×「スラックジャーク」がハマったのでしょうか?
推測ではありますが、下記がうまくはまったのだと思います。
- シルエットの強調: 夜間の暗い海中で、赤下地のシルエットがイカからしっかり視認された。
- ナチュラルな波動: スラックジャークによる柔らかな動きが、スレたイカに「これは餌だ」と確信させた。
- レンジキープ: 移動距離を抑えることで、イカがいるボトム付近のプロダクティブゾーン(釣れる層)を長く漂わせることができた。
この1杯は偶然ではありません。
再現性を確認するため、同じパターンでキャストを続けます。
キャスト → 着底 → スラックジャーク×3回 → ドリフト気味にフォール。
すると、次のキャストでも即座に反応!

今度は13cmほどのサイズですが、明確なアタリ。
さらに立て続けにヒット。
まるで海の中でイカが順番待ちをしているかのような連発劇です。



「カラー」と「アクション」というパズルのピースがカチッとハマった瞬間、渋かった状況が一変して「爆釣モード」に入る。
これだからエギングはやめられません。
結局、その後もコンスタントにアタリを拾い続け、胴長15cmクラスを追加。
短時間で合計8杯という、満足のいく結果となりました。
【釣果報告】明石の秋イカ攻略まとめ&次回の展望
【本日の釣果】
- アオリイカ:8杯(最大胴長19.5cm)
- ヒットエギ:YAMASHITA エギ王K 2.5号 軍艦グリーン
- ヒットパターン:ボトム付近でのスラックジャーク&ドリフト
今回の屏風ヶ浦釣行で改めて感じたのは、「変化をつけること」の重要性です。
人気の釣り場であればあるほど、イカは学習しています。
皆と同じ色のエギ、同じシャクリ方をしていては、群れの中から賢い良型を引き抜くことはできません。
釣れない時こそ、一呼吸置いて考えてみてください。
「もっとゆっくり見せてみようか?」
「色を地味にしてみようか?逆に目立たせてみようか?」
その試行錯誤の先に、強烈なジェット噴射が待っています。
【使用タックル参考】
- ロッド: 8.3ft エギングロッド(MLクラス)
- リール: スピニングリール 2500番(ダブルハンドル)
- ライン: PE 0.6号 + リーダー フロロ 2.0号
これから晩秋にかけて、アオリイカはさらにサイズアップし、キロアップ(1kg超え)も狙えるようになってきます。
そうなれば、今回のスラックジャークのようなテクニカルな誘いがより一層重要になってくるでしょう。
今回の記事が、明石エリアだけでなく、皆様のホームグラウンドでの釣果アップのヒントになれば幸いです。 ゴミは持ち帰る、駐車マナーを守るなど、グッドマナーでハイシーズンを楽しみましょう!
次回は、さらにサイズアップを目指して、潮通しの良い別ポイントの調査も計画中です。
新しいエギやテクニックの実験結果もブログで報告しますので、ぜひチェックしてくださいね。
それでは、よい釣りを!
(この記事は2024年10月の釣行記録をもとに構成しています)



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