徐々に夜の海風が心地よく、過ごしやすい季節になってきましたね。
ふと「サクサクでフワフワのアナゴの天ぷらが食べたい!」という強い衝動に駆られ、居ても立っても居られず夜の海へ投げ釣りに釣行してきました。
夜の投げ釣りは、暗闇の中でケミホタルの光を眺めながら、チリンと鳴る鈴の音を待つ独特のワクワク感があります。
今回の舞台は、明石市にある人気の釣り場「八木海岸」です。
果たして、本命のアナゴに出会うことはできたのでしょうか。
のんびりとした夜釣りの模様と、ちょっとした釣り場のノウハウをお届けします。
明石の好釣り場「八木海岸」の特徴と今回のターゲット
今回ポイントに選んだのは、明石市にある「八木海岸」です。
八木海岸は明石海峡の西側に位置し、美しい砂浜が広がるロケーション抜群の釣り場です。
全体的に遠浅のサーフ(砂浜)になっており、海底は砂地に所々シモリ(隠れ根)や海藻が点在しています。
インターネット上の釣り情報などでもよく紹介されていますが、八木海岸の最大の特徴は「四季折々の魚が狙えるファミリーフィッシングにも最適な環境」であることです。
春から夏にかけてはシロギスやカレイ、秋にはルアーで青物、そして夜釣りでは今回狙うアナゴやメバルなどがターゲットになります。
砂浜からの釣りとなるため足場も良く、近くには駐車場やトイレ(八木遺跡公園など)も整備されているため、初心者や家族連れでも安心して釣りを楽しむことができます。
今回はそんな八木海岸で、夜行性であるアナゴをターゲットに絞り、夜のサーフから投げ釣りでアプローチを試みました。
アナゴ釣り必見!「一本針仕掛け」のメリットと恐るべき「デスローリング」対策!
釣り場に到着し、まずは仕掛けの準備に取り掛かります。
今回使用する仕掛けは、いつもアナゴを狙う際に愛用している「一本針のシンプル仕掛け」です。

アナゴの投げ釣りにおいて、なぜ複数針(2本針や3本針)ではなく、あえて一本針仕掛けが良いのか。
それには明確な理由があります。
それは、アナゴ特有の生態である「デスローリング」への対策です。
デスローリングとは、アナゴが針に掛かった際や陸に釣り上げられた際に、自身の体を錐(きり)のように猛烈な勢いでグルグルと回転させる行動のことです。
インターネットで「アナゴ 釣り 仕掛け ぐちゃぐちゃ」などと検索すると多くの釣り人の悲鳴が見つかりますが、複数の針がついた仕掛けを使用していると、このデスローリングによってハリス(針についている糸)と幹糸が複雑に絡み合い、一瞬にして仕掛けが修復不可能なほどぐちゃぐちゃにされてしまいます。
一本針のシンプル仕掛けであれば、絡む糸の数が最小限に抑えられるため、仕掛けをダメにするリスクを大幅に減らすことができます。
手返し良く釣りを続けるためにも、アナゴ狙いでは太めのハリスを用いた一本針仕掛けが圧倒的におすすめです。
実釣スタート!静寂を破る鈴の音と、夜の海からの嬉しいゲスト
現地に到着したのは21時前。
この日の潮回りは22時頃が満潮で、そこから下げ潮(潮が引いていくタイミング)に転じる、魚の警戒心が薄れエサを食いやすい絶好のタイミングです。
砂浜に三脚をしっかりと立て、竿をセット。

さらに、のんびりとくつろぐためのアウトドア用チェアもセットし、準備は万端です!
新鮮な青虫を針にたっぷりと掛け、期待を込めて第一投目の仕掛けを夜の海へと投げ込みます。
一本目を投げ終え、二本目の仕掛けをセットしている最中でした。
―――チリリリリンッ! 静寂に包まれた夜の海岸に、ひときわ高く鈴の音が鳴り響きました。
「お?早速きたか!」 少しだけ食い込ませる間を待ってから、グイっと竿をあおって合わせを入れます。
確かな生命感はあるものの、「ん?思ったより軽い?」と違和感が。
アナゴ特有のウネウネとした重量感ではない気がする……と首を傾げながら巻き上げてくると、ヘッドライトに照らされて上がってきたのは、なんと美しい魚体の「シロギス」でした!

シロギスといえば日中の釣りというイメージが強いですが、実は夜釣りでも釣れることがあります。
特に初夏に向けて水温が上がってくると、日中は深場にいる良型のキスが夜間に浅場の砂浜までエサを求めて回遊してくるのです。
まさか夜釣りでキスが釣れるとは、まさにキスのシーズンが本格的に近づいてきている証拠ですね。
本命ではありませんが、これは非常にうれしいゲストの登場に心が躍ります。
怒涛のクサフグラッシュと、隣で本命を連発する友人…釣果を分けた要因とは?
キスのヒットに気をよくして、新しいエサに付け替え仕掛けを再投入します。
しかし、ここからはしばらく沈黙の時間が続きました。
とはいえ、この「待つ時間」も夜釣りの醍醐味です。

波の音を聞きながら、同行した友人と仕事の話や次の釣りの計画などを談笑して当たりを待ちます。
すると突然、またしても静寂を切り裂いて鈴の音が!
しかも今度は竿先がグンッとお辞儀をする結構大きな当たりです。
「きたきた!」とテンションを上げて巻き上げてくると……
海面から顔を出したのは、プクッと膨れた「クサフグ」でした。

まぁ、水温も暖かくなってきたので、そろそろ彼らが元気に活動し始めるころだとは思っていましたが……
ここからが地獄の始まりでした。
なんと、ここから怒涛のクサフグラッシュに突入!
投げても投げても、少しポイントをずらしてもクサフグが釣れてしまい、大切なエサだけがどんどん消費されていきます。
うんざりするほどクサフグとの格闘が続いた後、潮止まりのせいか、しばし反応がパタリとなくなりました。
静かな時間が過ぎ、不意にまた鈴が鳴り響きます。
ところが、竿先の揺れ方が今度はクサフグの小刻みな当たりっぽくありません.
「おや?」と巻き上げると、なんとまたもや本命ではなく、1匹目と同じような良型のシロギス!

ここまで、私にはまさかのアナゴゼロ。
「もしかして、今日はアナゴはお休みで『キスの日』なのか?」
―――そう思っていた矢先のことです。
隣で釣っていた友人の竿に大きな当たりがあり、見事に本命のアナゴを釣りあげたのです!
しかも、なかなかの太さがある良いサイズ。
なんだ、やっぱり八木海岸にアナゴはいるじゃないか!
そう思い、気合を入れ直して友人の近くに仕掛けを投入しますが、私の竿にはまたもやクサフグのラッシュ。
しかし、友人は私の横でコンスタントにアナゴを追加し続けています。
わずか数メートルの距離なのですが、一体何が違うのか……。
考えられる要因としては「飛距離(狙っている水深の違い)」や「仕掛けを置いている海底の質」です。
友人は私よりも少し遠投しており、おそらく砂地の中にシモリ(岩礁)が混ざるアナゴの好むポイントに正確に仕掛けを置いていたのだと思います。
投げ釣りは、ほんの少しのポイントの違いで天国と地獄に分かれることを痛感させられました。
釣果報告と絶品のお土産!次こそはアナゴの天ぷらを求めて
結局、最後まで私の仕掛けに本命のアナゴが来ることはなく、潮もすっかり引いてしまった23:30頃に無念の納竿となりました。
最終的な私の釣果は「シロギス2匹」のみ。
大漁とはいえず少し寂しい釣果ではありますが、2匹とも20cmほどの良型(立派なサイズ)であったため、家族へのお土産としては十分です。
本命は釣れませんでしたが、夜の海で存分にリフレッシュすることができました。
持ち帰ったキスは、丁寧に下処理をして当初の目的通り(アナゴの代わりですが)天ぷらにしていただきました。
揚げたてのキスの天ぷらを塩でいただくと、サクサクの衣の中に相変わらず上品でホクホクの白身が詰まっており、思わず笑みがこぼれるほどの美味しさでした。
やはり自分で釣った魚の味は格別ですね。
今回は友人にアナゴを釣り負けてしまう悔しい結果となりましたが、八木海岸のポテンシャルの高さはしっかりと確認できました。
夏の夜風を感じながらの投げ釣りは最高に気持ちが良いので、皆様もぜひ、週末は夜の海へ出かけてみてはいかがでしょうか。
私も近いうちに、次こそは「絶品のアナゴの天ぷら」を食卓に並べるべく、必ずリベンジを果たしたいと思います!


コメント